――前回まで(第1回、第2回、第3回)、「自国通貨を発行できる政府の国債はデフォルトしないので、原理的には、いくらでも好きなだけ財政支出をすることができる」というMMT理論について教えていただきました。
中野 それは「理論」というよりも、「事実」というべきでしょうね。
――そうかもしれません。だけど、だったら税金などいらないではないですか? 無税国家でいいじゃないですか?
中野 そんなことはできません。前にも説明したように、人々がお札という単なる「紙切れ」に通貨としての価値を見出すのは、その「紙切れ」で税金が払えるからです。だとすれば、国家が徴税権力を放棄したら、貨幣の価値もなくなります。無税国家にしたら、お札は文字通りに「紙切れ」になるでしょう。
――あ、そうでしたね……。
中野 そこまで極端でなくとも、政府が財政赤字を拡大しまくったら、大きな問題が生じます。たとえば、政府がさかんに国債を発行して公共投資をやり、投資減税や消費減税をやったら、需要が拡大して、供給力を超えるので、インフレになります。それにもかかわらず、公共事業をやりまくり、ついでに無税にしたら、おそらくインフレが止まらなくなり、ついにはハイパーインフレになるでしょう。
インフレとは物価が上がることですが、裏返せば、貨幣の価値が下がることです。つまり、ハイパーインフレになれば、お札はただの「紙切れ」になってしまいます。いくら政府に通貨発行権があっても、その通貨が無価値になってしまうのですから、ハイパーインフレはさすがに困ります。
だから、私は、このインタビューの冒頭(第1回)でこう言ったんです。「自国通貨発行権をもつ政府は、レストランに入っていくらでもランチを注文することができる。カネの心配は無用。ただし、レストランの供給能力を超えて注文することはできませんけどね」と。
――ということは、やはり、いくらでも好きなだけ国債を発行して、財政赤字を拡大してよいわけではないのですね?
中野 ええ。自国通貨発行権をもつ政府は、原理的にはいくらでも国債を発行することはできますが、財政赤字を拡大しすぎるとハイパーインフレになってしまいます。だから、財政赤字はどこまで拡大してよいかと言えば、「インフレが行きすぎないまで」ということになります。したがって、財政赤字の制約を決めるのはインフレ率(物価上昇率)だということになります。
――やはり財政規律は必要だと聞いて、ちょっとホッとしました。
中野 そうですでよね(笑)。ところで、ここで不思議なことに気づきませんか?
――なんでしょうか?
中野 財務省も主流派経済学者もマスコミも、「日本の財政赤字が大きすぎる」と騒いでいますよね?しかし、財政赤字が大きすぎるならば、インフレが行き過ぎているはずです。ところが、日本はインフレどころか、20年以上もデフレから抜け出せずに困っているんです。おかしいと思いませんか?
――たしかに……。
中野 つまり、日本がデフレだということは、財政赤字は多すぎるのではありません。少なすぎるんです。
――財政赤字が少なすぎる……驚くべきお話ですが、理屈としてはそうなりますよね。
中野 もっと言えば、インフレ率が財政赤字の制約だということは、デフレである限りは、財政赤字はいくらでも拡大してもいいということです。デフレのときには、財政赤字に制約はないのです。
まぁ、そういうことです。
財政赤字がーと叫べば叫ぶほどデフレになる。
今は札を刷って刷って公共投資していくことが大事なんですよ。
政府が財源がーと言っているのは、、倒錯した世界観でなければ、、国家滅亡への陰謀なんですね。
石破ゲルと政府そして財務省(あとホリエモンとか)がどんだけ嘘つきかがわかります。
彼らは日本を滅ぼそうとしています。
プロフィール
身体軸
身体軸ラボ
立ち方歩き方座り方、中心をつかむ感覚に心と身体のあり方を地道に坦々と追求して30年が経ちました。人生の後半に入ってもまだまだ道は深く遠く何が頂上かはまるで見えません。道なき道をただ歩いていく、、その思うところを日々綴っていきます。
2003~4年頃より最初のブログを開始
2012年より「身体軸ラボ」としてブログ開始
2018年12月21日、ブログ4450記事が突然飛びました。
2018年12月22日、新たにlivedoorブログで開設。
身体軸と健康を中心テーマに引き継いで行きます。
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